
ペアレントトレーニングとは?どんなことをするの?具体的な効果もご紹介
2025年08月06日 15:29
こんにちは!こどもの相談室TOMOのちえです😃
ペアトレ講師として、難しい子育てを楽にしていく声かけの方法を教えています💡
気になる方はチェックしてみてください!
ペアレントトレーニングとは
ペアレント・トレーニングは1960年からアメリカで発展しました。
子どもの困った行動を変えていくことを目的として、親が褒め方や指示など具体的な伝え方を学んでいただくことを目指します。
専門家が発達支援の現場でトレーニングを行うだけではなく、お家の中で親御さんがスキルを持って関わっていただくことで子どもの困った行動を変え、発達をを促すことが期待できます。
日本におけるペアレント・トレーニングは2014年、厚生労働省の「発達障害者支援体制整備事業」のなかで、家族支援のひとつに含まれました。さらに2016年に改正された発達障害者支援法においても家族支援が重要視されています。
日本におけるペアレントトレーニングは、ご家族が行動の技法の学習、ロールプレイ、実践を通して、ご家族の関わり方や子育てのストレスの緩和、子どもの発達促進や不適切な行動を減らすことを目指す、家族支援の一つです。
2019年度厚生労働省障害者総合福祉推進事業で公表されている、ペアレント・トレーニング実践ガイドブックが公表されました。
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000653549.pdf
この中にあるように、
ま た 、 少 人 数 の グ ル ー プ で 行 わ れ る ペ ア レ ン ト ・ ト レ ー ニ ン グ は 、 子 育 て で 孤 独 感 を 感 じ や す い 、 発 達 障 害 の あ る 子 ど も の 親 に と っ て 、 同 じ 悩 み を も つ 親 や 支 援 者 と の 出 会 い の 場 で も あ り ま す 。 そ の よ う な 安 心 で き る 場 に お い て 、 悩 み を 共 感 し あ い な が ら 、 プ ロ グ ラ ム の 課 題 を こ な し て い く こ と で 、 子 ど も の 行 動 改 善 へ の ス テ ッ プ を 着 実 に 進 ん で い け る こ と が ペ ア レ ン ト ・ ト レ ー ニ ン グ の 強 み で す 。 地 域 の ニ ー ズ や 実 施 機 関 の 実 態 に あ わ せ て 、 親 が 参 加 し た い と 思 っ た と き に 受 講 で き る よ う に 、 多 く の 地 域 で ペ ア レ ン ト ・ ト レ ー ニ ン グ を 実 施 し て い け る 体 制 を 整 備 し て い く こ と が 強 く 望 ま れ て い ま す 。
全国でペアレント・トレーニングの普及が望まれています。
ペアレントトレーニングの種類
ペアレント・トレーニングには種類があります。
これらの3つのペアレント・トレーニングはこれまでの実践と研究で一定の効果が認められているものです。
どのプログラムも行動療法や行動分析を土台とし、ご家族に子どもの行動を変えるために必要なスキルを学んでもらうことを目的としています。
これら3つのプログラムに共通している、大事なポイントをまとめたのが「コアエレメント」というものです。
ペアレント・トレーニングを受講する際は、この6つのコアエレメントが含まれていることが適切なプログラムであると言えます。受講する際は、ここが含まれているかを確認しましょう。
その他にも、実施機関の保護者ニーズによってオプションがある場合もあります。
<オプションの例>
個別の目標行動の設定
代替行動を考える
トークンエコノミー
子どもの理解
学校や園との連携
スペシャルタイム
オプションが追加されると、ペアレント・トレーニングの期間が長くなる傾向があります。
ペアレントトレーニングの期間・内容
施設で行われる時は、ご家族同士の意見交換や交流の意図も踏まえ、グループ(4〜8人)で行うことが推奨されています。ただし、個別での効果が否定されているわけではありません。
回数:5回以上
期間:隔週
時間:90~120分/回
が目安とされています。
原則、毎回参加・遅刻厳禁・宿題の実施が求められています。
参加されているご家族のお話しを聞きながら、ご自身の振り返り・関わりを工夫していくことが求められています。
プログラムの内容は6つのコアエレメントに沿って展開されます。
順序は、実施施設により異なる場合があります。
ペアレントトレーニングに参加したお子さんの変化
ペアレント・トレーニング実践ガイドブックの中では、集団を推奨とありましたが、お仕事をされている親御さんはなかなか決められた日時に参加することが難しいことが多いです。
そんなご家族の方にも学ぶ機会を提供したいという思いから、TOMOトレでは、個別にオンラインでペアレント・トレーニングを開催しています。
他の親御さんのお話しを聞く機会がないという点については、集団勉強会への参加や講師を通して他のご家族の例を共有しながらサポートしています。
他の機関で行っている集団のペアレント・トレーニングとは表現が異なる場合がありますので、ご了承ください。
Kくんのご家族のペアレントトレーニング事例
Kくんのご家族は切り替えが苦手で、言葉がまだあまり上手ではなく、癇癪をよく起こすことにどう関わっていいか分からず接し方に自信がなくなっていらっしゃいました。
<Kくんのこと/困りごと>
4さいの男の子
未診断
言葉ではなく大きな声やキーという奇声で表現する
<ペアレント・トレーニングで学んだこと>
子どもの苦手を知ることができた
始めた当初は、こちらの指示が理解できず、要求も「う~う~!!」としか伝えられず、保育園にも毎朝泣きながら行っていました。 今振り返ると、辞書も持たずに外国に放り込まれたような状態で、本当に不安で苦しかったのだと思います。特性に合わせた声の掛け方
親側の行動と言葉が一致し始めると、子どもも理解し始め、受講していた時には想像もつかないほど言葉が増え、コミュニケーションも取れるようになりました。環境の整え方
子どもが成長する時期に親が適切な対応をすることで、子どもが大きく成長するとは思ってもみませんでした。
<ペアレント・トレーニングに参加してできるようになったこと>
ご家族の声かけを整えることで、お子様の言葉の理解がぐんと伸びました。そして、ご家族がKくんの行動を観察し、丁寧に関わることで次第にKくんからのコミュニケーションが増え2ヶ月のペアトレで、発語が増えていきました。
発語が増えることで、ご家族とのコミュニケーションもより容易になりご家族・Kくんの笑顔が増えたことが印象的なご家族です。
Rくんのご家族のペアレントトレーニング事例
Rくんのご家族は、知的にゆっくりなRくんに伝わる伝え方が分からず、こまっていらっしゃいました。
<Rくんのこと/困りごと>
3さいの男の子
知的障害、ASDの診断あり
怪我につながる危険な行動(高いところに登る、熱いものにも手を伸ばす、鍵を開けるなど)
<ペアレント・トレーニングで学んだこと>
子どもの要求を理解することができた
行動の機能、ABC分析の話を通し、息子がなぜそのような行動をするのかを考えられるようになりました。特性に合わせた声の掛け方
ペアトレを初めて1週間でちょうだいのジェスチャーが出るようになりました。最初は私に、次に父親に、そして療育先の先生にジェスチャーで意思を伝える姿が増えていきました。
<ペアレント・トレーニングに参加してできるようになったこと>
ご家族の関わり方を変えることで、お子さんも癇癪や力ずくではなくジェスチャーやクレーンなどで気持ちを伝えようとする姿が見られました。
ペアトレを初めて2ヶ月で初めての2語文、3ヶ月後にはクレーン+言葉で自分がして欲しいことを伝える様子が見られ、ご家族もお子さんも初めてのできた!が増えたご家族でした。
受講修了率100%!ご家族と二人三脚のペアレント・トレーニング
「言葉がなかなか出ません」「癇癪がいつまで経っても治りません」「イライラして怒ってしまいます」「子どもがいうことを聞きません」発達に特性のあるお子さんを育てている親御さんは、難しい子育て(難易度の高い子育て)をしていると思います。
ペアレント・トレーニングでは、このような子育てをしている親御さんの困りごとをお伺いしながら、お子さんに伝わる伝え方、関わり方をお伝えしています。
こどもの相談室TOMOが提供するオンラインペアレント・トレーニングTOMOトレは、個別にそのご家族に合わせて丁寧にお伝えをしています。
こどもの相談室TOMOが提供するペアレント・トレーニングについてもっと詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
ご家族やお子様が今までよりも一つでも多くの「できた!」と笑顔が増えるように精一杯お手伝いをさせていただきます。
お気軽にご相談ください。