
【子育ての悩み】続・疲れやすい子への関わり方
2025年08月06日 13:52
こんにちは☺️
こどもの相談室TOMOのちえです☺️
先日オンラインでサポートをしているママさんから「1日頑張ると、お家の中で火癇癪がひどい」「毎日保育園に通うことができない」と相談をいただきました!
今回は疲れて帰ってきた時に疲れすぎてぐずぐず・癇癪が激しくなった時にどうしたら良いかについてまとめていきたいと思います💡
頑張った反動でもぐずりやすくなる
子どもが「やだ」「やりたくない」「なんで〜」とゴロゴロしたり、ぐずぐずしていると「そんなわがまま言わないの💢」と思う方いらっしゃるかと思います。
でも、ここで一つ知っていただきたいのは【頑張った反動でもぐずりやすくなる】ということ。
園や学校では、発達特性のある子にとっては非常に多くのエネルギーを使って気を張っています。
周りに合わせて動く
先生の話を集中して聞く
長時間座って話を聞く
感覚刺激(音・声・においなど)を我慢する
苦手なことや不安緊張を感じることに挑戦する
まだまだ、子どもたち一人一人によって、どんなことで負荷を感じているか違いはあると思いますが、イメージしやすいように一例を挙げてみました。
これらの刺激は、発達の特性を持つ子どもたちにとっては、大人が想像する以上に負荷の高い活動となっています。
常に気を張り、頑張った場所からお家に帰ってくる=安全基地に戻った!安心できる場所
お家が安心できる場所である、親御さんへの信頼感が高いからこそ、緊張がほぐれ先ほどのように「ぎゃー」っと癇癪を起こしたり、奇声を発したり、「やりたくない」とぐずぐずして、疲れを表現したり、溜まっているストレスを発散していることがあります。
【特性別】子どもがぐずる理由と対応のヒント
先ほどもお伝えしたように、一人一人どんなことに負荷(ストレス)を感じ、どのように発散するかは違います。
ですが、今回は見ていただいている方がイメージしやすいように今回は特性別に例をあげさせていただきます。
以下の内容に当てはまったからといって、必ず発達特性があるというわけではないことを理解しながら見進めていただけたらと思います。
自閉スペクトラム症(ASD)の子どもに見られやすい姿
よくあるぐずり方
光や音、人混みで感覚が過敏になり帰宅後にぐったりしている
外でよく耳を塞ぐ、走り出して逃げようとする
表情が非常に辛そう
何も言わずに急に泣く、叫ぶ、大声で怒る
その場で固まる
このような姿が見られる理由
自閉スペクトラム症のお子さんは、感覚の過敏さや見通しのたたない環境での緊張が影響しやすいです。
そのため、今感じている不快や不安から逃げるための行動や、その刺激を上回るような自己刺激行動が増え、周りから見ると「困った行動を取り出す」「やめなさいと言ってもやめない」というような大人が困る行動につながることがあります。
また、上記のようにわかりやすい行動のほかに、その場でフリーズするように、体が動かなくなる様子が見られることもよくあります。
対応のコツ
刺激が少ない場所へ移動する(人混みから離れる、静かな場所にいく、涼しい場所に行く、暗い場所に行く)
無理に声をかけずに落ち着くまで見守る
絵カードや予定表などで「今▶️次」と予定を見せていく
刺激が多く不安・緊張・疲れを感じている子に「どうしたの?」「疲れたの?」「どうしたい?」と考えるような声かけはうまくいかないことが多いです。
より癇癪を引き起こします。
そんな時は間違っててもいいので「これが嫌だったね。静かなところに移動します」と気持ちを受け止めて、刺激の少ない場所に移動しましょう。
移動して、子どもが落ち着いた時に、してほしいことやこれから起こることをしっかりと視覚提示しながら伝えることで子どもの様子は落ち着いていくと思います。
注意欠如多動症(ADHD)の子どもに見られやすい姿
よくあるぐずり方
急にテンションが上がって暴れる、走り出す、大きな声を出す
おやつが欲しくて強く泣き叫ぶ
イライラしやすくなる
不注意でぶつかる、動きが雑になる
物を乱暴に扱う、言葉が乱暴になる
このような姿が見られる理由
集団行動の中で、集中や我慢する時間が長くなると、その反動で「動きたい!」という衝動が溢れてきます。
動きたい時には、力のコントロールや感情のコントロールのブレーキが効きにくくなったり、突発的に激しい行動が見られやすくなります。
そして、今まで頑張ってた姿を褒めてもらえずに、限界が来て突発的に動いた姿を怒られた経験が多ければ多いほど、注意された時にさらに激しい拒否や不適切な行動をとることが多い傾向にあります。
対応のコツ
その場でできる強目の刺激を入れる(ジャンプ、走る、伸びるなど)
指示をするのではなく、自己決定を促す(今やる?後にする?、こっちとこっちどっちがいい?など)
子どもが自信を持てる声かけや外から見た様子を伝える(疲れているから休憩しよう、たくさん頑張ったね〜リラックスしよう)
コントロールが苦手な子どもたちが、長時間静止を求められた後は時間を決めて、自由にできる時間を作るとその後の物事がスムーズになります。
そして、そのコントロールできた時間を褒めて頑張りを認めていくことで、自信になり、その時間を延ばしていくことができます。
衝動性の高い子どもたちはどうしても怒られる経験が人よりも多くなりがちです。
できていないところではなく、できているところを認める関わりが重要になります。
知的にゆっくり、発達グレーの子どもに見られやすい姿
よくあるぐずり方
何か言いたそうだけど言えずに怒る、泣く
八つ当たりをする
親からくっついて離れない
このような姿が見られる理由
特に知的にゆっくりなお子さんや発達特性傾向のあるお子さんは言葉での表現が苦手なことがあります。
自分のしたいことや気持ちをうまく言葉に伝えることができないモヤモヤさや、言われていることの処理が追いつかず結果混乱することで、感情が爆発することがあります。
強い発達特性ではない場合は、ギリギリまで我慢しその爆発がお家の中でのみ起こることが多く、園や学校の先生に相談しても理解していただきにくいことがあります。
対応のコツ
気持ちを代弁する「今日は非難訓練があって、いつもより緊張したよね」
安心を作る(触れ合う、安心グッズを身につける、見守る)
できなかったことを叱責するのではなく「こうしたら乗り越えられる」を一緒に考える
対応として気をつけたい3つのポイント
「ぐずること=悪いこと」ではなく「疲れているサイン」と捉える
ぐずることを怒るのではなく、落ち着く時間を確保してから声かけを!”帰宅後すぐ”は過度な要求をしない
宿題やお風呂、お片付けなどはタイミングを見て促そう!親も「反応せずに対応する」練習をしよう
ペアトレでいう上手な無視。子どものぐずりに振り回されないようなルールや習慣を整えていこう!
「あ〜うちの子にあるあるだわ」と思った時は、ぜひ実践してみてみてください☺️
やってみたけどうまくいかなかった
具体的にどうやったらいいのか相談したい
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参考文献・出典
国立成育医療研究センター(2023)