
【子育ての悩み】ダメと言っても止まらない、子どもの衝動性と関わり方のヒント
2025年08月06日 15:38
こんにちは☺️
こどもの相談室TOMOのちえです☺️
TOMOに実際相談があったママさんから
危ないことをした時に「ダメと言っても止まらない」
「興奮してしまうと何も聞こえないようで・・・」
とご相談がありました。
ご相談をいただいたのは、診断は受けていないけど児童発達支援(療育)に通った経験のある6歳の男の子。
衝動性が強い
感情コントロールが苦手
興奮しやすい
こんなタイプのお子さんを育てているご家庭では、同じお悩みに直面することも多いのではないでしょうか?
今回は、実際のご相談をもとに、子どもの”困った行動”の背景と、今日からできる関わり方のヒントをお伝えします!
困った行動:6歳の男の子
実際にご相談いただいた内容は
思い通りにいかない、または嬉しい時など、感情が大きく動いた時に、興奮してしまい、近くにいる大人やお友達を叩くことがある
部屋の外に飛び出してしまうことも多く、言葉で注意をしても止めることができない
本人も「ダメなこと」は理解しているが、止められないようでトラブルにつながってしまうことがる
このようなお話しでした。
お話しをいただいた時点でママさんも意識的に
「事前に話しておくようにしている」
「“ダメなことはダメ”と一貫性を持って伝えている」
「こちらも冷静でいようと意識している
と、工夫をしながらできる限りの対応をされているなと感じました。
それでも、なかなかうまくいかず「このままで大丈夫かな?」「将来が心配だ」と不安を大きくする日々だったそうです。
「ダメ!」が伝わらないのには理由がある
結論からお伝えすると
「ダメ!」「やめなさい!」が届かないには、わざと無視をしているのではなく
まだ難しい状況なのかもしれません。
子どもが人の話を落ち着いて聞くには、
感情をコントロールする力
今の状況に気づく力
過去を振り返る力
相手気持ちを考える力
など、さまざまな力が必要です。
そして、これらがバランスよく同時に発揮できないといけないのです。
でも特性があるお子さんは、複数を同時に処理したり、バランスよく調整したりするのが苦手。
そして、特に体のコントロールがまだ難しい子は「感情をコントロールする力」も育ってないことが多いのです。
だから、「落ち着く力(休憩する力)」や「制御する力」などを発揮することが苦手なことがあります。
前回のブログでも、動きや感情のコントロールをするのにすごくエネルギーを使うとありましたね。
https://kodomosoudan-tomo.com/articles/12711
ペアトレで伝える子どもの行動理解
でも「難しいからそれでOK」ではないですよね。
今本人も、周りも「困った」と感じているので、どうしたら良いかを考えていきたいです。
ペアレント・トレーニング(ペアトレ)では、まずは行動をABCに分けて整理していきます。
▽詳しい内容はこちらから▽
https://kodomosoudan-tomo.com/articles/12673
好ましい行動を増やしたり、困った行動を減らしたりするには、行動の前後にある「先行刺激(きっかけ)」に注目し、「結果(反応)」のつながりで行動が強化されたり、弱化されたりします。
例えば「ママに見てほしいな〜」と思っている時に
A:1人で遊んでいる。ママが近くで食器を洗っている。
B:おもちゃを投げる
C:ママが食器を洗うのをやめて「やめなさい」と言いながらこっちに来る
これでは、おもちゃを投げるという行動は、注目を得る手段として、定着してしまいどんどん増えていくことがあります。
「おもちゃを投げる」という行動は、大人にとっては一見困った行動なのですが、子どもにとっては何かしらの目的や理由があるのです。
ペアトレでは、この子どもの本当の目的や理由はなんなのかをしっかり見つけて、対応方法を考えていきます。
一番大切なこと
ご相談いただいたお子さんは6歳。
自分の思いも言葉で伝えることができる年齢だからこそ、教室から飛び出したり、お友達を傷つけるような行動をとった時に「ダメ」「なんでそんなことをするの」「やめなさいって言ったでしょ」と言われる経験をたくさん積んでいました。
だからこそ、大好きなママに向かってお家の中で暴言を吐いたり、辛く当たったりという姿も・・・
そこで、ペアトレの中でも大事にしてほしいとお伝えしたことが2つ!
肯定的な注目
スペシャルタイム
まずはここをお家の中で取り入れていきましょう。とお話ししました。
好ましくない行動が出た時に咄嗟に注意したくなるけど、まずは「こういう気持ちだったね」と子どもの気持ちを受け止めて代弁をしていきます。
そして、落ち着いてからその子の気持ちをゆっくりと聞いていきます。
丁寧に関わることで「間違ってもこの人は怒らない。安心できる」という気持ちに変わっていきます。
安心できることで、心が安定しやすくなり、注意やルールの受け入れにもつながっていきます。
実際の変化:関わり方を変えると・・・
安心の土台を作ることを大事にしながら、ペアトレの知識を学んでいただきました。
最初は「ダメという言葉が届かない」「暴力的になってしまう」という状況でしたが
スペシャルタイムを確保する
できた行動にすぐに注目する
ルールを視覚で伝える
と言った関わりを続けたことで
学校で飛び出さなくなった
興奮しても落ち着けるようになった
暴力的な行動が激減した
と素敵な成長を遂げました!
自分が悪いのかも・・・と思ったママ・パパへ
このように、関わり方により、今の困った行動は変えていくことができます。
「私がダメなのかも」と思ってしまうお気持ちもわかりますが、
「子どもにあった関わりかた」を学ぶことで変わることを知っていただけると嬉しいです。
まとめ
【今日からできること】
困った子どうの「理由」に目を向けて
落ち着ける環境や関係性を整えていこう
スモールステップでできたことを褒める
叱るのではなく伝わる伝え方を見つける
「ダメ!」「やめなさい!」が伝わらないには理由があります。
その背景に気づけると、グッと関係性が変わっていきます☺️
ぜひ真似してやってみてください!
7月はADHDの特性があるお子さんに向けて、どう声かけをしたら良いかの勉強会を開催いたします!
今回のご相談のようにお悩みの方はまず、ご参加してみてください!